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基礎

現在進行中のW邸。

先日、基礎の型枠が出来上がりました。

ここにコンクリートを流し込んで、基礎を作ります。

私たちの事務所ではいつも「浮き型枠」による、基礎を採用しています。

基礎はご存じの通り、コンクリートで作ります。基礎には「底盤」という土に接する平らな面と、「立ち上がり」という木造の柱が立つための土台がのっかる部分の二つの要素があり、少し前はこの二つの部分をそれぞれ打設(ドロドロのコンクリートを流し込むこと)していました。

ところが、近ごろは先に述べた「浮き型枠」を使って、この二つの部分を一体にして打設することが多くなりました。

何が良いか、というと一体で打つことで、隙間が全くできない。シロアリなんかはこの打ち継ぎ(2回に分けて打設するときの境目の部分)から侵入するとも言われます。

今回の工事に関して言えば、W邸は「そよ風」というパッシブソーラーを採用している関係で床下空間、つまり基礎の部分の気密性が非常に大切になるので、この方法が必須となります。

それ以外にも、外から見たとき打ち継ぎが出てこないのできれいに仕上がります。私たちの事務所では基礎の立ちあがりの「化粧」はしません。なぜかというと、何かあった場合化粧でふさがれているよりも見えていた方が原因がわかりやすいですし、コンクリートの面はそれだけで仕上げになるという考えだからです。

この基礎の打設方法(「一発で仕上げる」なんて言ったりします)が、このご時世、当たり前なのかと思いきや、現場で職人さんと話していると「いやーまだまだ分けて打設することが多いですよ」とのこと。やはり作業のしやすさで言えば、分けたほうが楽なんでしょうね。慣れてないと嫌がられる作業のようです。今回はいつもお願いしている白鶴工舎さんといつも一緒に作業している基礎屋さんなので手際よく型枠をくみ上げてもらえました。